強くはなれなくても豊かに生きる

むっきーのブログ。心身ともにバランスを崩して、いろいろ駄目になりかけちゃいました。これからはもっとしなやかに、もっとしたたかに生きていこうと、考え方を変革中です。心優しい方々、私の成長を見守っていてください(^^)

「本当に仕事楽しいっす」って言えるなんて

 先週末の夕方。某有名ショッピングビルの中にいた。普段一人ではなかなか来ることのないところだ。そんなところになぜ足を運んだのかというと、その日の朝いつも通りの格好をした自分を鏡で見て、なんという暑苦しいファッションなんだと感じてしまったからだ。

 

 つい最近までは、自分では好きな格好だった。でも、この時はどう見ても合わない気がした。まるでクリスマスのころのファッションみたいで、もう合わないだろうと思えたので。だが同時にそのとき気がついた。自分の中ではもう冬は開けてきたようだと。

 

 まだまだ寒いけど、歩くと体がぽかぽかする日もある。一見するとまだまだ冬だが、自分のなかの感覚ではもう春が近づいて来たんだ。でも鏡を見て、春が近づいてきたことを感じたことは初めてだ。なんだか新鮮でいい気分。

 

 話を戻す。そういう経緯があって、春の服を求めてショッピングビルに来た。はじめはただぶらぶら服を見ながら歩いていたが、ある店の前で店員の若い兄ちゃんが声をかけてきた。「どんなのを探してるんすか? いま何でも半額なんでめっちゃ安いっすよ!」。ちょっと高めの声で、異常に元気な彼。ちょっと面倒くさいと思いつつも、春めいた明るい服を探していると答えると、嬉しそうにおすすめの服を教えてくれた。

 

 どうしても、自分の探していたような服ではない。でも、最近は身も心もリニューアルしたいと思っていたし、せっかくだから話しを聞いてみることにした。

 

 彼が教えてくれる服はどれもこれも、派手というか、ちゃらいというか、自分では選ばないような物ばかりだ。そんな新鮮な服を驚きの目で眺めていたら、彼が高い声で話し始めた。「いやあ、本当にアパレルの仕事って楽しいんすよ。いっぱいお話しできるし、ずっと働きたいっす」と。何の脈絡もなかったが、そう言っている彼の顔は輝いていた。あれは、嘘や無理して言っているような言葉ではなかった。そもそも嘘をつく必要もないだろうし。

 

 自分も今の仕事を始めたばかりはそう思う事がないでもなかった。だが現状を知ってくるにしたがって、楽しいという気持ちよりも大変でつらいという気持ちが勝っていった。たぶん彼も大変なことはたくさんあるはずだ。でも、あんなに目を輝かせながら楽しいと言えるのは本当になかなかできないことだ。

 

 そんなことを考えていた僕に彼が話しかけて来た。「お客さん、迷っているんなら買うべきっすよ!!!」。どうやら考え事をしてしまっていた僕のことを、迷っていると思ったようだった。彼の顔を見ると、やっぱり目がキラキラしていた。

 

 薦められた服を何点か着てみた。どう考えても今までの自分だったら買わなかった服だ。でも、実際にとてもおしゃれだと感じたし、こんなの着てみたいとも思ったので、つい2点買ってしまった。うん。もう少し暖かくなって、着られる時が来るのが楽しみだ。

 

 ちょっといい気分で家路についた。僕も「本当に仕事楽しいっす」って言いたい。そう思った。そう思えるかどうかは、自分次第なんだろうな。そして、いつも彼みたいにちょっとアホっぽくなったとしてもハイテンションでいたいよねと思った。

 

 あの兄ちゃんに感謝っす!とりあえず、ファッションという方面からも少しずつ変えてみようと思います!